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   赤=開館日(走行試験予定あり)

   青=開館日(走行試験予定なし)

   色なし=開館日(走行試験未定)

   グレー網=休館日(走行試験予定あり)

   グレー=休館日


・リニア走行試験予定は、毎週金曜日夕方に翌週分の運転予定日が掲載されます。
・走行試験の時刻など詳細につきましては発表されませんので、ご了承ください。

・走行試験の日程については現時点における予定であり、試験の都合等により予告なく変更、中止される可能性があります。



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リニアの仕組み

超電導リニアの原理

リニアモーターとは

リニアモーターとは、回転式のモーターを直線状に引き延ばしたもののことをいいます。山梨リニア実験線では、このモーターの内側の回転する部分が車両に搭載される超電導磁石、外側の固定部分が地上に設置される推進コイルに相当し、推進コイルに地上側から電流を流して推進を与える地上一次のシステムとなっています。

リニアモーター.jpg

推進の原理

推進原理.jpg 車両の超電導磁石はN極、S極が交互に配置され、地上の推進コイルに電流を流すことにより発生する磁界(N極・S極)との間で、N極とS極の効き合う力とN極どうし・S極どうしの反発する力により車両が前進します。

浮上の原理

浮上の原理.jpg 車両の超電導磁石が高速で通過すると地上の浮上・案内コイルに電流が流れ電磁石となり、車両を押し上げる力(反発力)と引き上げる力(吸引力)が発生し、浮上します。

案内の原理

案内の原理.jpg 左右の浮上・案内コイルは、電力ケーブル(ヌルフラックス線)により結ばれ、車両が中心からどちらか一方にずれると、自動的に車両の遠ざかった側に吸引力、近づいた側に反発力が働き、車両を常に中央に戻します。

超電導磁石について

超電導磁石の図解

超電導とは、ある金属物質が一定温度以下になると、電気抵抗がゼロになる現象をいい、この状態で超電導物質のコイル(超電導コイル)に電流を流すと、電流はコイルを永久に流れ続け強力な磁界を発生します。リニアモーターカーは、この超電導磁石を搭載し、ガイドウェイに取り付けられた地上コイルとの磁気相互力により10cmほど浮上して走行します。

超電導磁石(SuperConductingMagnet:SCM)は、超電導リニアの核となる要素です。
列車の連結部分の台車に取り付けた超電導磁石は、磁界を発生し、U字型ガイドウェイの推進コイルから推進力を、また、浮上・案内用コイルからは浮上力と左右に揺れることなく安定して走る案内力を受け、車両を超高速で浮上走行させる重要な機能をもっています。

山梨リニア実験線の超電導磁石では、ニオブチタン合金を使用し、約-269度の液体ヘリウムに漬けて安定した超電導状態をつくっています。

また、山梨リニア実験線用SCMは、4つの超電導コイル(SCコイル)から構成されており、宮崎実験線や国立研究所での実験研究の成果が反映された、高信頼性・高耐久性のものになっています。

ガイドウェイ・地上コイルについて

ガイドウェイの写真トンネル内のガイドウェイの写真

ガイドウェイとは、従来の鉄道のレールに相当する構造物と、モーターに相当する地上コイルから構成される超電導リニアの重要な要素で、超高速走行時に安全かつ、快適な乗り心地を確保する役目を果たします。

山梨実験線では、浮上・案内・推進用の地上コイルをガイドウェイに取り付けする方法として、以下の4種類の方式を採用しており、走行実験の結果から、営業線にふさわしいガイドウェイ構造を決定していく予定です。

ビーム方式

ビーム方式図解 ビームとは、梁または桁という意味で、側壁部分をコンクリートのビームのみで形成するものです。実験線近辺に設けたヤード(仮設工場)で、ビームの製作から地上コイルの取り付けまでを行い、完成したビームをガイドウェイ内の設置現場に運搬して、あらかじめ現場に造った2箇所のコンクリート台座上に設置する方式です。
地上コイルを取り付けたビームの運搬および架設には、専用の運搬車・架設車を必要としますが、地盤沈下などで生じる地上コイルの位置の狂いを、ビーム単位で容易に修正することができます。

パネル方式

パネル方式図解 パネルは板という意味で、線路近辺に設けたヤード(仮設工場)でコンクリート板(パネル)を製作し、これに地上コイルを取付けます。その後、建設現場に運搬して、あらかじめ現場に造ったコンクリート側壁に10本のボルトで固定する方式です。
やはり専用の運搬架設車を必要としますが、10本の固定ボルトを緩めて、パネルそのものを動かすことにより、地上コイルの位置の狂いをパネル単位で修正することができます。

直付け方式

直付け方式図解 トンネル内や橋梁上の建設現場においてコンクリートで側壁部分を造り、できあがった側壁に現場で直接地上コイルを取り付ける方式です。この方式は、ヤードの造成や運搬架設車を必要としないため、他の2方式よりも経済的ですが、地上コイルの狂いに対しては、コイル個々でのわずかな調整しかできません。

新方式(逆T型)

新方式(逆T型)これまでの3方式のガイドウェイで得られた成果をもとに、より施工性、保守性に優れた新しい方法のガイドウェイを開発しました。自立可能な逆T型断面形状を採用することにより、建設時、整正・取替時の作業性の向上によるコスト低減が可能になります。

分岐装置について

分岐装置の写真

分岐装置(ポイント)は、列車の進路を振り分けるために欠かせない装置です。分岐装置は、使用目的に応じた列車速度の違いから高速用、低速用、車両基地用の3つのタイプに分かれます。山梨リニア実験線では、この3種類の分岐装置を使い分けて試験を行います。

高速分岐装置(トラバーサ方式)

高速分岐装置の図解

車両が基準線側(直線側)を高速浮上走行し、分岐線側(曲線側)を低速車輪走行する区間にトラバーサ方式の分岐装置を採用しています。
トラバーサ方式は、ガイドウェイをいくつかの横方向に移動可能な桁(可動桁)に分割して移動させることにより、進路を構成します。山梨リニア実験線では、この桁を移動させるための動力として、電動方式と油圧方式の2種類を採用し、試験を行います。

低速用分岐装置(側壁移動装置)

低速用分岐装置の図解

始点や終点のターミナル駅などの基準線側、分岐線側を低速車輪走行する区間に側壁移動方式の分岐装置を採用しています。
側壁移動方式は、桁を移動する代わりに、側壁だけを上下、左右に移動させて進路を構成します。分岐装置の前端部と後端部は側壁を左右に、中間部は側壁を上下に動かすようになっています。

車両基地用分岐装置

山梨リニア実験線では、車両基地用として、車両が牽引走行される区間に採用しています。この分岐装置は、地上側に敷設したガイドレールによって、車両を案内するものです。

乗降装置について

超電導リニアは、ホームなどの建物が車両の走行に影響を与えないよう、通常、車両から約1.5m 離れています。したがって、乗降時には、ホームと車両ドア部分との間に渡り通路が必要となり、逆に列車の出発・到着時には、この通路はホーム側に引っ込まなくてはなりません。
山梨リニア実験線では、超電導磁石の磁界から乗客を守るため、プラットホームに、飛行場のボーディングブリッジのような乗降設備を設けてあります。この乗降設備により、磁界は遮蔽され、安全に車両に乗り降りできます。

乗降装置(伸縮方式)

通路自体が4層のボックスでできていて、乗降時にはジャバラ状に伸びる伸縮式のものとなっています。

乗降装置(伸縮方式)の図解

乗降装置(回転式)

床と両側面の3面のボードからなっていて、乗降時にはホーム側から一対の扉が90度回転し、床面はスライド板が出て通路を構成する回転扉式のものです。

乗降装置(回転式)の図解
山梨リニア実験線の乗降装置とリニアの写真

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